図7参照 _微調整式拘束システム
微調整式の拘束システムは、ヘルメットを装着する前にベルトの長さを調節しておかなければいけ
ません。図に示すように、あらかじめリングの部分でベルトの長さを加減し (7.1) 、ヘルメットを
かぶった時にベルトがちょうど良い長さになるように調節しておきます。
ヘルメットを締めるには、ぎざぎざのあるベルトをバックル(7.2)
へ差し込み、ベルトが顎に押し
つけられるようになるまで押します (7.3) 。微調整式の拘束システムでは、いったんヘルメットを
装着してから、ぎざぎざのある部分でずらしながら、ぴったりの付け心地になるまでベルトの長さ
を細かく調整することができます(いずれにせよ、できるだけバックルの奥までベルトを差し込む
ことが推奨されます)。ヘルメットが頭にしっかりと被さった状態になっているか確かめます(「
相応しいヘルメットの選び方」の章もご参照ください)。ヘルメットを脱ぐには、ベルトで赤いつ
まみを持ち上げ (7.4) 、バックルから外します。
図8参照 _備考: 拘束システムに使われているスナップやマジックテープは、滑り止めにすぎず、
固定機能はありません。そのため、これらの物を留めたからといって、ベルトの代用とすることは
できません。
注意 - 運転を始める前に
必ずヘルメットを適切にかぶり、拘束システムを締めるのを忘れてはいけません。拘
束システムの下にマフラーを巻いたり、ヘルメットの下に帽子を被ったりすることは
厳禁です。ヘルメットを被ったりベルト等を調節したりするのは、車両が止まった状
態で行ってください。定期的にヘルメットと摩耗部品(スクリュー、各種機構、スナ
ップ、プラスチック部分など)の状態を確認してください。
特に、次のことを念入りに点検してください:
- ヘルメットの表面に亀裂がないこと
-ベルトが良好な状態で、拘束システムが正しく機能すること
-パッド類およびヘルメットを固定するボタン(スナップ)/各種システムが良好な状
態であること
-バイザーに傷がなく、完璧な視野が得られること
-バイザーのメカニズムが良好に機能すること
ヘルメット(インテグラルタイプの場合は特に)をかぶっていると、身の回りの音が
聞こえにくくなることを考慮してください。クラクションや緊急サイレンなどの音が
必ず聞こえるようにし、外の状態を知覚する上でヘルメットが与える影響を正しく認
識しておいてください。
運転中の突然の天候の変化および、それがヘルメットの性能へ影響する可能性がある
こと(急激な温度の低下や雨でバイザーが曇ったり、トンネル内走行時に視界が悪化
したりすることなど)を考慮し、それに備えておいてください。
ヘルメットのお手入れ
図9参照 _ ヘルメットは、その安全性能を損なわぬよう常に大切に扱わなければいけません。
帽体の内外のお手入れには、専用のAGV多目的クリーナーをご使用ください。外側のお手入れには、
代用として柔らかな布に温水に溶かした中性洗剤を含ませて拭くこともできます。インナーの取り
外せない部分とポリスチロール部分は、柔らかい布に温水に溶かした中性洗剤を含ませて拭いてく
ださい。その後で、水を含ませた柔らかな布でもう一度拭き、洗剤分を除去します。
ヘルメット内部の取り外し可能な部分は、温水 (35℃以下) と中性洗剤を使って手洗いまたは洗濯機
で洗うことができます。洗った後は乾くまで、熱源を避け、必ず屋外に干してください。お手入れ
後に再び使用する前に、パッド類がすべて完全に乾燥していることを確かめてください。湿気が残
った状態で使用すると、悪臭やカビが発生することがあります。
図10参照
_ヘルメットのお手入れには、ガソリン、ベンジン、その他の化学溶剤等は使わないでく
ださい。これらの物質を使うと、ヘルメットの機能や部品の構造が傷み、保護性能が低下すること
があります。同様の理由から、ヘルメットの再塗装は絶対にしないでください。塗料に含まれる溶
剤が、ヘルメット各部の材質を傷める可能性があります。ヘルメットは、たとえ一部たりとも(帽
67