PicoScope 4444高分解能差動オシロスコープ
7.8
TA299 D9デュアルBNCアダプターの使用
TA299 D9デュアルBNCアダプターを使用すると、BNCコネク
ターで2つのシングルエンドプローブを使って差動計測を行う
ことができます。
PicoScope 4444はTA299アダプターを検出しますが、アダプ
ターに接続されたプローブは検出しません。PicoScope 6ソフ
トウェアの[チャンネルオプション]メニューを使ってプローブ
を設定し、スコープユニット背面のピンを使ってプローブを補
正します。
7.8.1 コモンモード電圧向けのプローブペアの補正
この例では、減衰比10:1のMI007プローブ2つを使っていますが、BNCコネクターを使うシン
グルエンド減衰プローブのいずれにも適用することができます。ただし、プローブに従って[プ
ローブ]設定を調整してください。
1.
TA299アダプターをスコープのチャンネルに接続します
2.
TA299アダプターにシングルエンドオシロスコーププローブ2個を接続します
[チャンネルオプション]メニューを開き、使用するプローブに適した減衰要素を選択しま
3.
す。10:1プローブの場合、[x10]に設定します。
4.
[カップリング]制御をDCに設定します
5.
[入力範囲]を[±5 V]に設定します
6. [トリガーモード]制御を[自動]に設定します
7.
どちらのプローブをプラスにして、どちらをマイナスにするか決定します
8. プラスプローブをCal +に接続し、アースクリップをCal –に取り付けます
9. マイナスプローブのアースクリップは、マイナスプローブチップに取り付けます
10. PicoScope 6のディスプレイに四角の波形が表示されます
11. ディスプレイ上に表示される四角の波形信号が1つになるまで、[収集時間]を調整します
12. プラスプローブの調整:波形のオーバーシュートやアンダーシュートがなくなり、できる
限り理想に近づくようにトリミングします
13. プラスプローブを外さずに、マイナスプローブをCal +に接続し、アースクリップを
Cal –に取り付けます
14. [トリガーモード]を[なし]に設定します
15. マイナスプローブのトリミング: ヌル信号を目指します。振幅をできるだけゼロに近づ
けます
16. 両方のプローブの補正が完了したら、信号の試験を行うことができます
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7.9
TA271 D9-BNCアダプターの使用
TA271 D9-BNCアダプターは、PicoScope 4444の差動入力を
シングルエンド入力に変換します。これにより、シングルエン
ド・差動電圧プローブ、または電流プローブなどの従来のアク
セサリを接続することができます。アダプターは、チャンネル
のマイナス入力を接地します。
PicoScope 4444はTA271アダプターを検出しますが、アダプ
ターに接続されたプローブは検出しません。PicoScope 6ソフ
トウェアの[チャンネルオプション]メニューを使って、プロー
ブの設定を行います。必要であれば、以下の手順に従って、ス
コープユニット背面のピンを使ってプローブの補正を行います。
7.9.1 シングルエンドプローブの補正
1.
PicoScope 4444ユニット背面にあるプローブ補正ピン(Calの表示)を確認します
2.
プローブチップをCal +に、そしてアースリード線をCal –に接続します
3.
プローブメーカーの取扱説明書に従って、プローブの補正を行います
クイックスタートガイド
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