Part no
6159948690
Issue no
3
Series no
A
Date
2015-07
Page
116
使用荷重の調整
バランサーは、タイプ/モデルの最大荷重によって出荷時にセッ
トされています。荷重を一時的に止め、ウォームネジ(9)に17サ
イズのソケットレンチを当てます。レンチを「-」マークのある方向
に回し、止めてある使用荷重と正確に釣り合う平衡錘の重さを得
られるところに合わせます。
A
このとき、タイプ/モデルによって定められた最小荷重以上にスプ
リング張力が緩まないようにしてください。
後段で、バランサーの荷重範囲内でスプリング力の無限可変調
整を行うことができます(銘板上に表記された詳細データに基づ
く(1)。スプリング力を調整するとき、荷重が軽い場合はスプリン
グロッキング装置を「-」マークの方向に回して初期応力を軽減
し、重い場合は「+」マークの方向に回します。
バランサーの最大初期張力を得るときは、ウォームネジ(9)を
X回「+」の方向に回します。
615 805 011 0
X= 約 10
615 805 012 0
X= 約 9
615 805 013 0
X= 約 7
615 805 014 0
X= 約 6
615 805 015 0
X= 約 5
615 805 016 0
X= 約 5
A
この最大初期荷重以上にスプリング張力がかからないようにして
ください。
ケーブル長さの調整
バランサーは長いケーブル付きで工場から出荷されますので、
ケーブル長さは現場環境に合わせて個々に調節できます。ケー
ブル長さはケーブルウェッジ(7)で調節します。ケーブルを長く、
あるいは短くしたら、支給されているフェルール(8)でケーブル
の自由端を圧縮します(またはDIN3093Pts. 1~3に従って留め
ます)。その後、ケーブルの突き出ている部分を周囲と同じ高さ
に切断します。
A
ケーブルクランプ(6)とケーブルウェッジ(7)間の距離は最低100mm
以上に維持します。
ケーブル停止緩衝器/ケーブル延長の設定
ケーブル停止緩衝器は、フレキシブルケーブル停止緩衝器と
ケーブルクランプを移動するだけで移動できます。ケーブルクラ
ンプは毎回固定します。
A
警告:最大ケーブル延長長さを超えて使用しないでください(ケー
ブルエクステンションを使用した場合も含めて)。
ドラムロック
このバランサー(10)のドラムロックにより、荷重やケーブルを変え
るときにスプリングを緩めずにケーブルドラムをロックできるように
なります。この操作を行うときは、細長い溝のあるピン(10)を必
要に応じてドライバーを使い、右または左に90°回します。
A
ケーブルドラムがしっかりロックされていることを確認します。ケー
ブルドラムのロックが解除されて、ケーブルが無荷重の状態で不
意に跳ね返ると危険な上、スプリングが壊れる原因となります。
荷重またはケーブルの交換が終わったら、使用荷重を一時的に
止め、固定ピンをもう一度押してケーブルドラムのロックを解除し
てから、右または左に回してストッパーを外し、スプリングの力で
もとのポジションに戻るようにします。
JP
メンテナンス
メンテナンス/検査
バランサーは常にメンテナンスする必要があります。サスペンショ
ンの摩擦部分ばかりでなく、外部の全ての稼働部品とスプリング
フックにもグリースを塗布する必要があります。ケーブルの管理
に関して、弊社ではケーブルの寿命を大きく延ばす能力のある
防錆グリースを推奨します。
サスペンション、安全チェーン、スプリングフック、およびケー
ブルは常に監視しなければならず、少なくとも1年に1回は専門
家にチェックしてもらう必要があります。ケーブルに損傷(切断し
たストランド、「かご形」の膨らみ、つぶれた部分、すり切れ)が発
見された場合、または上記の部品に摩耗あるいは破損の著しい
徴候がある場合には、バランサーの使用を即座に中止し、交換
しなければなりません。バランサーのケーブル、スプリング、また
はその他の部品を交換する必要がある場合には、組立済み交
換セットが利用できます。
メンテナンス
以下の節では、弊社の組立済み交換セット(ケーブル、スプリン
グとケーブルドラム、ハウジング、およびサスペンション)につい
て説明します。交換には必ず純正のスペアパーツのみを使用し
てください。
上記のコンポーネントを交換する場合には、製品と共に支給
された取扱説明書に従ってください。
ケーブルの交換
このバランサーでは、スプリングのリリースや装置を取り外さなく
てもケーブルの交換ができます。
ケーブル交換パーツ完全セットには、プレスオンクランプの付
いたケーブル結合、別に梱包された真鍮ブッシュ、ラバーボー
ル付きケーブルストップバッファ、ケーブルクランプに加え、ウェッ
ジとケーブルの長さ調節の後一束にまとめる留め具フェルール
付きのあらかじめマウント済みケーブルソケット、支給のルースが
含まれます。
ハウジングからケーブルをできるだけ外に引き出します。(ケー
ブル結合がハウジングの開口部の下部に見えるようにします。)
固定ピン(小さなハウジング径についた細長い溝のあるピン)を
ドライバーで押し込みながら回してケーブルドラムをロックし、こ
のポジションで必要に応じて右または左に90°回転した状態に
します。
A
ケーブルドラムがしっかりロックされていることを確認します。ケー
ブルドラムのロックが解除されて、ケーブルが無荷重の状態で不
意に跳ね返るとけがのもととなり、スプリングが壊れる原因となり
ます。
ケーブルを上に向けて押してケーブルドラムの外に出し、ケーブ
ルからブッシュを取り外して、ケーブルを下方に引いてバランサー
の外に出します。
ハウジングの口とケーブルドラムの穴(「トンネル」)を通して下
方から新しいケーブルを挿入し、上方に押して通します。ケーブ
ルの上からブッシュを通してフェルールの上に出します。ケーブ
ルをケーブルドラムの穴(「トンネル」)の中から下方に引っ張りま
す。ここで、結合が適切に行われていることを確認します。ブッ
シュのあるケーブルがケーブルドラムに確実に固定されているこ
とがはっきり確認できなければなりません。
使用荷重を一時的に止め、ケーブルをわずかに外に出して
鉄ピンをロック装置から引き抜き、ケーブルドラムを稼動させま
す。
A
このとき、ケーブルの固定が適切に行われていないと、荷重がか
かって結合が壊れ、損傷の原因となる恐れがあります。
使用荷重を一時的に止め、まず固定ピンを押してから必要に応
じて右または左に90°回転させてピンがもとのポジションに戻る
ところまでアンロードして、ケーブルドラムを稼動させます。