Tsc™-Tube Safety Control; Midi Board - Hughes & Kettner TriAmp Mark 3 Manual

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TriAmp Mark 3 – Manual 1.1
7.3 初期化
初期化、 すなわち工場出荷時の状態に戻す必要が生じることはあまり多くあり
ません。 しかし、 MIDIプリセットの内容を誤って削除してしまわないよう、 この
章をよくお読みください。
初期化が必要となるのは、 例えばMIDIが正しく連携しなくなり、 MIDIチャンネ
ルやOmniモードの設定がよくわからなくなった場合などです。 初期化により
MIDIチャンネルが1に設定し直され、 Omniモードが有効になります。
初期化は、 LearnボタンとBoostボタンを同時に押したままアンプを起動する
ことで実行できます。
注意 : この機能は緊急時にのみご使用ください。 128のMIDIプリセットの内
容をはじめ、 すべての設定内容が削除されます。
8 TSC™‒Tube Safety Control
TSC™は、 無信号時電流を常に自動で最適化する
ことにより、 安定性やパワーアンプ真空管の寿命を
TSC
改善するものです。 これによりサウンドが最適に保
たれるため、 使用者はアンプの他の機能に集中す
ることができます。 また、 労力のかかる作業である
バイアス電流の制御を自動で行うため、 真空管を
簡単に、 素早く、 安全に交換できるようになります。
これは不良が発生した際に役立つだけでなく、 各メ
ーカーの異なるタイプの真空管を試験する際にも
便利です。
注意 : 真空管を異なるタイプのもの (例 : EL34からKT88へ) と交換する際
は、 TSCモジュールをリセットすることが推奨されます。
- 機器のスイッチを切った状態でStandbyスイッチをPlayに切り替えます
- 機器のスイッチを入れます
- 少なくとも3分間待ちます
この技術のメリットはこれだけではありません。 リアパネルのTSCセクションに
ある6つのLEDにより、 真空管の動作状態がわかります。 各LEDは該当する位
置にあるパワーアンプ真空管と関連しています。 さらに、 TSC™は真空管の動
作状態に関する情報を提供するだけでなく、 不良を感知し、 故障の可能性があ
る真空管を停止させてアンプが故障するのを防ぎます。 また、 TSC™ LEDとピ
ックを利用して、 真空管の特性を読み取ることもできます (8.2を参照) 。
8.1 自動ステータス表示
すべてのLEDが点灯
アンプがStandbyモードになっている際は、 すべてのLEDが点灯しま
す。 StandbyスイッチをPlayに切り替えると、 数秒後にLEDが消灯します。 LED
がまだ点灯している場合はア ノードヒューズの故障が疑われるため、 交換して
ください。 アンプの電源を入れる前から真空管が故障しており、 TSC™が無信
号時電流を測定して故障した真空管を停止させる十分な時間がない場合に
は、 TSC™を利用してもア ノードヒューズが焼き切れることがあります。
すべてのLEDが消灯
パワーアンプ真空管が正常に機能しています。
一つのLEDが点灯
LEDが一つだけ点灯した場合は、 該当する真空管に不足電流が生じたため停
止されたことを示します。 数分経っても消灯しない場合は、 真空管を交換する
必要があります。
2つあるいは4つのLEDが点灯
該当する真空管に不足電流が発生したため交換が必要であることを示すか、 あ
るいは該当する真空管ペアが停止した状態である (例 : フロントパネルにあるパ
ワーアンプ真空管スイッチがオフになっている) ことを示します。
一つのLEDが点滅し、 その隣りが点灯
LEDが点滅している場合、 該当する真空管に過電流が生じたため停止されたこ
とを示します。 真空管を交換する必要があります。 TriAmp Mark 3のパワーア
ンプでは、 真空管ペアの両方が機能して初めて最高のサウンドが得られること
から、 他の真空管ペアがサウンドを損なうことがないよう、 該当する2番目の真
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空管が停止されます (LEDの点灯により示される) 。 そのため、 正常に機能して
いることから、 ペアの2番目の真空管 (LEDの点灯により示される) を交換する
必要はありません。
TSCはライブの際に役立ちます。 従来のアンプであれば、 真空管が故障した際、
そのヒューズにアクセスし、 真空管とヒューズを交換してからの再開を余儀なく
されます。 しかしTSCのおかげで、 TriAmp Mark 3にはこういった問題が生じ
ることはありません。
ただし、 真空管ペアを停止させることでアンプの消費電力を抑えることができ
るのも確かです。 さらに、 該当する真空管ペアを使用するチャンネルとMIDIプリ
セットを別の真空管ペアに割り当て直さなければなりません。 そのため、 ライブ
の終了後に直ちに故障した真空管を交換するようにしてください。
8.2 目視による特性の確認
TSC™により特性を読み取ることが可能です。 これにより、 パワーアンプ真空管
の3つのペアが適切な組み合わせになっているかどうか確認できます。 そうする
には、 LEDの隣りにある専用のスロットにピックを差し込みます。 その際、 アン
プが起動していなければなりません (Standbyは不可!) 。 すべてのLEDが数回
点滅します。 各LEDの点滅回数により、 該当する真空管の特性や無信号時電流
に関する情報が示されます。
各真空管ペア (1/2、 3/4、 5/6) のLEDの点滅回数が4回以上違ってはなりませ
ん。 これに従うことで、 TSCにより最高のサウンドが保証されます。 基本的に、
古い真空管ペアはマッチする真空管ペアと交換することを推奨します。 技術面
では何の問題もありませんが、 サウンド面を考慮してこれを避ける可能性はあ
ります。 ただし、 マッチする真空管、 すなわち同じ特性を持つ真空管を使用する
のが単純にサウンド面でも効果的です!
注意 : TSC™には、 各真空管ペアのオン ・ オフを切り替える機能もあります。
真空管ペアを1組だけ使用することに決めた場合、 TSCは4つの真空管 (例 :
使用しない2組の真空管ペア) がオフになったことを示します。 アンプがアク
ティブでない場合にのみ、 LEDは正しい状態を示します。 演奏中にLEDが点
滅することがありますが、 これはアンプや真空管の状態を示すものではありま
せん。 真空管ペアのうちの片方だけを交換する場合は、 新しい真空管の特性
がもう片方と一致するように注意してください。 交換用の真空管は店頭でお求
めいただけます。
注意 : 技術的に訓練された者が真空管を交換するようにしてください。
9 TSM-432 ‒ 付属のMIDI-Board
TSM-432 MIDI-BoardはFSM-432の改良版です。 Hughes & Kettnerの
SwitchBlade、 CoreBlade、 GrandMeisterをすでにご存じの方もおられるか
もしれません。 TSM-432の使用が難しい場合、 お持ちであればFSM-432で
TriAmp Mark 3のプリセットを選択することができます。
TSM-432はTriAmp Mark 3に特化して作られており、 Stomp Boxモー
ドとPresetモードという2つのモードを利用できます。 Stomp Boxモード
では、 TSM-432のボタンでアンプの6つのチャンネルを選択したり、 Stomp
Boostを有効化したりできます。 TSM-432のPresetモードでは、 128ある
MIDIプリセットを操作できます。 TriAmp Mark 3を初めて使用する際は、 多く
の機能があるPresetモードの前に、 まずはStomp Boxモードから使用を開始
するよう推奨します。

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