6.2.3 手作業による消毒
1.イソプロピルアルコール (20%未満) と第四級アンモニウム塩 (0.3%未満) の溶液を含浸させた不織布
ワイプ (例 : CaviWipes®) でディ スペンサーとラックのすべての表面と凹部を拭き、 使用する消毒剤の製
造業者が指定した時間、 清掃部が濡れている状態を視認できることを確認します。 必要に応じて含侵
させたワイプを追加し、 使用する消毒剤の製造業者が指定した時間、 すべての表面と凹部が濡れるよ
うにします。
2.精製水で湿らせた (滴らない程度) 清潔で毛羽のないワイプでディスペンサーとラックのすべての表面
と凹部を2回以上拭いて洗浄剤の残留物をすべて除去します。 必要に応じて清潔な湿らせたワイプでさ
らに拭きます。
3.完全に乾いた状態を目で見て確認できるまで、 ディ スペンサーとラックを放置します。
4.ディスペンサーとラックを点検し、 視認できる汚れがすべて除去されていることを確認します。 汚れが残
っている場合は、 6.2.2項および6.2.3項の手順を繰り返します。 変色、 破損、 摩耗、 変形が生じている場
合は交換して ください。
5.その他のメンテナンスや注油は推奨しません。
6.2.4 滅菌
1.ディ スペンサーとラックをISO 11607およびANSI/AAMI ST76:2017に準拠した2つのバッグ (紙または
プラスチック製の滅菌バッグ) に個別に入れ (図3.1) 、 プレバキュームに対応したオートクレーブに入れ
ます。
2.以下の表に示す滅菌パラメータを使用して ください。
パラメータ
サイクルのタイプ
基準温度
作用時間 (暴露時間)
乾燥時間
滅菌後のディスペンサーとラックは滅菌バッグに入れて、 密閉された清潔で乾燥した場所に保管します。
装置を再度組み立てる前に、 滅菌バッグを点検します。 滅菌バッグが破損していたり、 湿って見える場合
は、 使用前に装置とラックを再度、 洗浄 ・ 消毒 ・ 滅菌して ください。
6.2.5 装置の組み立て
警告/注意事項
• 装置は組み立て前に必ず洗浄・消毒・滅菌されていなければなりません (6.2.2、 6.2.3
、 6.2.4の各項を参照) 。 ディスペンサーを再使用する直前に行って ください。
• 交差感染のリスクを低減するため、 新しい患者に使用する前に必ず使い捨てのカバー/バリ
アエンベロープをディ スペンサーに装着し、 使用後に必ず取り外して ください。 使い捨てのカ
バー/バリアエンベロープを使用しても、 使用手順の指示通りに洗浄 ・ 消毒 ・ 滅菌を行う必要
があります。
1.手を消毒し、 新しい使い捨て手袋を着用します。
2.滅菌済みのディ スペンサーとラックをバッグから取り出します (図4.1) 。
3.滅菌済みの清潔なプラスドライバーでラックの2枚のディ スクからネジを取り外します (図4.2) 。
4.黒いレバーを押し (図4.3の1) 、 ラックを矢印の方向に押し込みます (図4.3の2) 。
5.同じプラスドライバーで2枚のディ スクとネジをラックに取り付けます (図4.4) 。
6.これでディ スペンサーの組み立ては終わり、 カートリ ッジを取り付ける準備ができました (図4.5) 。
7.ラックの下の黒いレバーを押して (図4.6の1) 、 ラックを矢印の方向に止まるまで引き出します (図4.6の
2) 。
8.カートリ ッジロックを引き上げます (図4.7の1) 。
9.カートリ ッジが正しい向きになっていることを確認しながら挿入します。 カートリ ッジは底面の 「V」 が下
向きになるように挿入します (図4.7の2)。 正し く挿入されていると、 カートリ ッジロックは簡単に下げる
ことができます (図4.8) 。
10.ディスペンサーにカートリ ッジが入っている状態で、 カートリ ッジの製造業者の指示に従って作業を進
めます。
11.ディ スペンサーとカートリ ッジを保護するために、 使い捨てのカバー/バリアエンベロープ (図4.9) の使
用を推奨します。
値
プレバキューム
132 °C
3分間
20分間