4.2 組立て
片側切断の場合には、 親指の先と肘関節の回転軸までの長さで部品の長さを
決定してくださ い。 両側切断の場合、 義手の機能性が優先されます。 長さを適
合する際は、 義手がよ り自由に動作できるよう にしてくださ い。
前腕側の肘関節を短く し (第3章参照) 、 上腕部ソケッ トを変えることによ り長
さの変更をすることができます。
ラミネーシ ョ ンリ ングは、 ラミネーシ ョ ン前に構成部品から取外す必要があり ま
す。 肘関節からネジを取外し (図4、 矢印) 、 カバー付のラミネーシ ョ ンリ ングお
よびネジを引き抜きます。 カバーとネジは、 ラミネーシ ョ ンに不要なため、 ラミ
ネーシ ョ ンリ ングから取外してくださ い。
キッ トに含まれている2つのラミネーシ ョ ンダミーを使用し、 ラミネーシ ョ ンリ
ングを組み立ててください (図5) 。 最初に黒いラミネーシ ョ ンダミーを組み
立てます。 これにより適切な向きを確定します。 図6は、 故意に間違った設置
を示しています。 印の付いたラミネーシ ョ ンダミーがラミネーシ ョ ンリ ングの
上に均等に出ない場合、 ダミーを回転させて位置を決定できます (図6、 矢
印) 。 ラミネーシ ョ ンダミーが正しい位置でロ ックされると音がしてロ ック完
了を知らせてくれます。 印は、 外ソケッ トの作成の際にラミネーシ ョ ンリ ン
グの正しいアライメ ントを提供します。 ダミーの印Aは、 前面を示し、 印Pは、
後面を示します。 肘関節において、 上腕骨が生理的に最適な状態で回転す
るためには、 ラミネーシ ョ ンリ ングの適切なアライメ ントが必須となります。
次に、 白いラミネーシ ョ ンダミ ーを組立てます。 凹みが発生するまでダミ ーをラ
ミネーシ ョ ンリ ングに押し込んでくださ い。 この凹みはラミネーシ ョ ンリ ングを圧
力ばめによ り密封することができます。
MovolinoArm Frictionの上腕骨回転機能は、 義手の操作が最大限になるよう
にしてくださ い。 身体に近い部分を動かすためには、 外転よ り内転になるよう に
設定することを推奨します。
より大きな屈曲角度が得られるよう、 上腕部ソケッ トは、 可能な限り円形、 か
つ細長く作成してくださ い。
付属のOリ ングは、 ラミネーシ ョ ン後に、 ダミ ーの下にある、 まだ柔らかいラミネ
ー トに取付けます。 そうすることで、 ラミネーシ ョ ン樹脂とラミネーシ ョ ンリ ング
間の移行をスムーズにします (図8) 。
ラミネーシ ョ ンが硬化したら、 ラミネーシ ョ ンリ ングからラミネーシ ョ ンダミーを
外します。 次に、 MovolinoArm Friction 12K12を取付けます。
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