(B) 中腋窩線部 (右側) :
1. 胸部スキンが留められている肩と背中のフックを外します。
2. 胴体の右側から気胸バルーンの入ったボックスを取り出します(図 4)。
図 4
3. バルーンチューブを、 胴体内にあるチューブ接続用のコネクタから外し
ます。 このコネクタが胴体内へ入ってしまわないよう注意してください。
4. 古いバルーンを外し廃棄します。
5. 予備のバルーンはチューブが長めになっています。 使用する部位に合
うように、 チューブを適切な長さに切ります。 新しいバルーンチューブ
を、 接続用のコネクタにつなぎます。
6. 新しい気胸バルーンを折りたたんで気胸ボックスに入れます。
7. 胸部スキンを胴体の上に戻し、 肩と背中のフックで固定します。
8. バルーン交換キッ トを使って胸部スキンの穿刺跡を修復します。
注 : バルーンは市販のラバーセメント等を使って修理できます。 この場合、
バルーンの穿刺した箇所に塗り込むことで修復できます。 一晩干して完全
に乾かしてから、 バルーンを胸部プレート内に戻してください。
チェスト ドレーン :
中腋窩線部 (左側)
1. 胸部スキンを肩と背中のフックから外します。
2. チェストドレーンモジュールを左中腋窩線部から外します (写真 14)。
3. 新しいチェストドレーンモジュールを挿入します。
4. 肩と両側に固定されるように胸部スキンを元に戻します。
メンテナンス :
ク リーニング
1. クリーニングには低刺激性の洗剤と水を使用してください。 また、 シミュ
レータや部品を洗浄液や水に浸さないでください。
2. 清潔な場所で使用してください。 マーカーペン、 インクペン、 アセトン、 ヨ
ウ素などの染色液は使用せず、 また新聞 ・ 雑誌などの印刷物の上での
使用も避けてください。
3. 長く ご使用頂く為、 シミュレータはトレーニングが終わるごとにクリーニ
ングし、 定期的に点検を実施してください。
4. 各モジュールや部品類は、 保管前に必ず排水し、 完全に自然乾燥させ
てください。 必要に応じて消毒も行ってください。 注射パッド使用後 (水
以外使用禁止) は水抜きをしてください。 皮膚のフォームパッ ドは濡れ
たまま放置しないでください。 かびなどの汚れを防ぐには、 パッドを水
で薄めた消毒液か漂白剤に浸した後、 余分な水を絞ってから乾燥さ
せ、 シミュレータに戻すか個別に保管してください。
5. 可動部のある部品には、 トレーニングセッション開始前にベビーパウ
ダーを軽く塗布しておく ことで、 動きが滑らかになります。
ALS Simulator
写真 14
シミ ュレータをより清潔に保つには :
1. タオルやガーゼ等を使い、 シミュレータの頭部と胸部に少量のパウダー
(付属品) を塗布します。 余分なパウダーは拭き取っておいて下さい。
2. シミュレータを扱うときは手袋の装着を推奨します。
3. マーカーペンやインクペン、 ヨウ素、 新聞紙との接触を避けてください。
皮膚に染みを付ける恐れがあります。
シミュレータは清潔な所に置いて使用してください。 マーカーペンやイ
ンク、 アセトン、 ヨウ素、 その他の染みになる製品との接触を避けてくだ
さい。 また、 マネキンを新聞紙やインクの付いた面の上に置かないでく
ださい。 これらにより付着した染みは、 除去が非常に困難です。
アームの取り付け/取り外し :
1. 肩から三角筋注射パッ ドを取り外します。
2. 胸部スキンを肩と背中のフックから外します。
3. 胸部スキンを外して、 胴体の内側を露出させます。
4. 胸部プレートを持ち上げて、 アーム接続用の内部ソケッ トを露出させます。
5. ボルトにワッシャーを取り付けます。
6. ワッシャーを付けたままボルトを肩から胴体側へ挿入し、 内側まで差込
みます (図 5)。
7. 胸部内側からワッシャー、 スプリング、 およびもう 1 つのワッシャーをボ
ルトに差し込みます。
8. ボルトを蝶ネジで締め、 適切な関節の動きが得られるまで締め付けます。
9. 胸部プレートを取り付けます。
10. 胸部スキンを元の位置に戻します。
11. 胸部スキンを胴体の肩および背中のフックに接続します。
12. 肩に三角筋注射パッ ドを取り付けます。
アームを取り外すには、 逆の手順を行います。
IV アーム :
皮膚および静脈の交換 :
穿刺部位での漏れがひどい場合は、 静脈や皮膚を交換してください。
擬似血液が流出することがありますので、 皮膚および静脈を交換する
際は、 流し台などで作業をすることを推奨します。
皮膚の交換 :
1. カッターなどを使い、 皮膚を切り取ります (図 6)。
2. 古い皮膚を廃棄します。
静脈の交換 (皮膚を交換しない場合) :
1. 滑りを良くするため、 液体洗剤を皮膚の内側へ (指の部分まで入るよう
に) 流し込みます。
2. 上腕部から静かに皮膚を引っ張り、 腕から剥がします。 皮膚を巻き上げ
る方法では、 かえってきつく締めることになり、 外しにく くなりますので
ご注意ください。 また、 親指が皮膚と一緒に外れますが、 そのまま内部
に留置しておいて下さい。
3. IV アームからチューブを外します。 チューブの固定の為、 あらかじめ幾
つかのポイントに接着剤が用いられていますが、 これもきれいに剥が
してください。
4. 静脈チューブをはめ込む溝を洗浄し、 よく乾燥させて、 アルコール綿で
拭いてください。
7
推奨項目
図 5
推奨項目
図 6
Laerdal