施設 ・ 環境に関する考慮事項
ガイドライン
軟組織歯科レーザー使用の適切なトレーニングに加え、 ユーザーはGemini 810 + 980ダイオードレーザーで患者に処置を行う前に電気外科装置または従来の器具を使用した処置を熟知し、 経験を積んでいなく て
はなりません。 経験のないユーザーは、 Geminiレーザーユニッ トで臨床治療を試みる前に適切なトレーニングの指針を求めてください。
Gemini 810 + 980ダイオードレーザーを安全に使用するには、 必ず使用予定場所が以下の仕様を満たしていることを確認してください。
パワー要件
外部AC/DC電源 :
入力パワー : 110–120 VAC @ 60 Hz 700mA、 220-240 V AC @ 50Hz 350mA
出力パワー : 6.0W + 13V DC @ 最大4A
加熱および換気
操作環境条件 : 10~40°C、 相対湿度95%以下輸送 ・ 保管環境条件 : -20~50°C、 相対湿度10%~95%以下気圧 : 操作、 輸送、 保管状況で50kPa~106kPa
可燃性化学物質およびガス
Gemini 810 + 980ダイオードレーザーを操作する処置エリアで使われる可燃性または支燃性ガスはすべて、 処置の間、 使用できません。 清掃品または他の可燃性化学物質は、 燃焼の可能性を回避するため、 手術場
所から離れたエリアに保管してください。 呼吸または関連疾患のある患者の補助治療用酸素がある場所では使用しないでください。
プルーム排出
組織を気化する場合はプルームを排出する必要があります。 高容量真空システムを使用し、 臨床医はウィルスやバクテリアの制御に適した0.1ミクロン以下の高濾過マスクを着用しなく てはなりません。
レーザー使用中の処置室へのアクセス
レーザーの使用中、 治療エリアへのアクセスを制限する必要があります。 治療エリアの入り口に隣接した指定場所に 「レーザー使用中」 と標示してください。
安全に関する一般的な考慮事項
ガイドライン
医師、 システムオペレーター、 歯科医院安全責任者を含む歯科チーム全員がGemini 810 + 980ダイオードレーザーの安全な使用に責任を負っています。
医療機器の安全性に関する販売要件 (米国)
米国食品医薬品局 (FDA) は、 Gemini 810 + 980ダイオードレーザーを含むあらゆる医療機器の販売と使用を管理しています。 連邦食品 ・ 医薬品 ・ 化粧品法第5章C 「 電気製品放射管理」 に基づく性能基準の対象であ
る製品の製造業者は、 規制の遵守を証明し、 医療機器 ・ 放射線保健センター (CDRH) に様々な報告書を提出する必要があります。
Gemini 810 + 980ダイオードレーザーシステムのような医療用レーザーの製造業者の場合は、 医療機器の安全性と効果についてFDAによるさらなる審査を受ける必要があります。 医療用レーザーまたは同等の機器
を販売する予定の企業は、 機器を市販する前にFDAから許可を得なく てはなりません。 Gemini 810 + 980ダイオードレーザーシステムで使用される市販前通知 (510k) は、 合法的に市販されている既存のクラスII機器
と実質上、 同等として記録されている機器にも適用されます。
歯科レーザー使用に関する法定許認可
通常、 州または県は歯科医による外科レーザー機器の使用に関する特定の許認可要件を既定していません。 ただし、 多くの州ではレーザーを使用する歯科衛生士が講義と実地経験の双方を含む許認可トレーニン
グを受けるよう義務付けています。
その後、 認可申請者はレーザーを使用する前に技能試験を受けて合格する必要があります。 このようなコースは通常、 指導者の資格を持つレーザー歯科医術学会のメンバーが教鞭をとります。 このトレーニング
は、 GEMINI 810+980軟組織レーザーシステムの使用に適しています。
OSHA
規定
作業者の安全については雇用者が責任を負っており、 米国労働省OSHA ( 職業安全衛生局) によって管理されています。 OSHAでは、 ANSI基準Z136.1を医療用レーザーに関する安全性分析の情報源として 認識してい
ます。
詳細については、 「 OSHA Technical Manual (TED1- 0.15A) Section III, Chapter 6, 1999」 を参照してください。 レーザーの使用に関する患者とスタッフの安全性については、 安全プログラムを設けるようお勧めします。
また、 該当する州と県の安全 ・ 保健組織要件を確認し、 これを遵守するよう推奨します。
CSA
規定
この機器は、 レーザー機器全体の安全な使用に関するカナダ規格協会CAN/CSA-Z386-08に従って設置し、 操作する必要があります。 この規格は医療レーザーシステム (HCLS) の指針を提供するもので、 HCLSの設置、
操作、 校正、 保守、 サービスに関わるあらゆる人員向けです。 この規格には、 患者と医療専門家の安全に必要なエンジニアリング、 処置 ・ 管理コントロール、 レーザー安全性トレーニングが含まれています。
禁忌
局所処置の禁忌になる可能性がある一般的な健康状態について注意してください。 このような状態には、 局所または表面麻酔剤へのアレルギー、 心臓病、 肺病、 出血障害、 免疫系障害、 またはこの機器に関連のある
特定タイプの光 ・ レーザー源の使用が禁忌になる可能性がある医療状態や薬品が含まれます。 治療に関して不明な点がある場合は、 患者の医師の許可を得るようお勧めします。
Gemini 810 + 980ダイオードレーザーは、 硬組織の処置向けではありません。 レーザーはメラニン、 ヘモグロビンのほか、 一定の範囲で水に引き付けられます。 歯頸部またはその周囲で処置を行う場合は、 エネルギ
ーに長時間曝露されないようにしてください。 このエリアはエナメル層が薄いため、 エネルギーが歯髄のヘモグロビンに吸収されて歯髄充血が生じることがあります。 このようなエネルギーに長時間曝露されると、
患者が不快に感じたり、 歯髄壊死が生じたりする可能性さえあります。
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