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21付録1:試験⾯の準備
超⾳波で厚さを測定するときは、試料の表⾯の形状と粗さが⾮常に重
要です。試料の表⾯が粗く凸凹がある場合は、超⾳波が⼗分透過せ
ず、測定値が不安定になるので試験の信頼性も落ちます。
試験⾯は、錆や酸化被膜、細かい粒⼦などが付着しておらず、きれい
な状態でなければなりません。このような物質が付いていると、探触
⼦が試験⾯に密着しません。
試験⾯を磨くのには、ワイヤーブラシやヘラをよく使います。不純物
がこびりついている場合は、回転式研磨機や砥⽯で磨いてもかまいま
せんが、表⾯を窪ませると探触⼦が密着しなくなるので注意してくだ
さい。
砂利状の⾯や鋳鉄など、表⾯が極端に粗い場合は、測定が⾮常に難し
くなります。このような表⾯は、すりガラスが光をいろいろな⽅向に
反射させるように、⾳波をあらゆる⽅向に拡散させます。
粗い試験⾯は測定時の障壁になるだけでなく、特に、探触⼦を試験⾯
上で「滑らせて」測定すると、その接触⾯がすぐに摩耗する原因にも
なります。
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