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1.本製品の説明
1.1 使用目的
Provox FreeHands Flexivoice(プロヴォックスフリーハンズフレキシボ
イス)は、 ボイスプロテーゼを使用する喉頭摘出患者のための製品です。
熱および水分交換器(HME、 人工鼻)を使用し気管内を 加温加湿すると
同時に、 スピーキン グバルブまたは手動閉塞を使用したシャント発声を可
能にするものです。
1.2 禁忌
本品は、 医師または訓練を受けた介護者の常時監視下にない限り、 本品の
取り外し、 または操作のできない患者が使用することはできません。 これ
には、 腕を動かすことができない患者、 意識レベルの低下した患者、 ある
いは、 予測不可能な意識喪失を引き起こす可能性がある疾患に罹患してい
る患者が含まれます。
1.3 製品説明
プロヴォックスフリーハンズフレキシボイスは単一患者用のスピーキング
バルブと単回使用のHMEカセットの2つの部品から構成され、 組み立てて
使用します(図1)。
スピーキングバルブはプラスチック製であり、 弁はシリコーン製です。 ま
た、 HMEカセットはプラスチックおよび塩処理ポリウレタンフォーム製です。
スピーキングバルブには、 ハンズフリーモードとロックモードの2つのモード
があります(図2)。 スピーキングバルブの上部を回転させると、 本品はハン
ズフリーモードまたはロックモードに切り替えることができます。 発話は、 ス
ピーキングバルブを使用すること、 あるいは前面の開口部を手動で閉塞する
ことで行えます。 手動閉塞は、 いずれかのモードに関係なく使用できます。
柔軟性のある弁がフックによってロックされていない場合、 スピーキングバ
ルブはハンズフリーモードになります(図3)。 ハンズフリーモードでは、 弁
は呼気によって自動的に閉じられますので、 呼気がボイスポロテーゼへと流
れます。 空気を吸い込むと、 自動的に、 弁が再度開きます。
ロックモードでは、 この柔軟性のある弁をフックに掛けることでロック (動
かないよう固定化)できます(図4)。 これにより、 身体的活動中などの激し
い呼吸時に弁が自動的に閉じてしまうことを防ぎます。
スピーキングバルブには、 ライト(弱)、 ミディアム(中)、 ストロング (強)、 お
よびエクストラストロング (極強)の4種類の弁強度の異なる弁があります。
本品上部に突出する弁部には、 1、 2、 3、 または4個の点が表示されていま
す。 点の数は弁の強度を示します(図5)。
点1個 = ライト(弱)弁(最も容易に閉じることができます)
点2個 = ミディアム(中)弁
点3個 = ストロング (強)弁
点4個 = エクストラストロング (極強)弁
Arch(アーチ)は、 本品の開口部から衣服を離すために使用することがで
きるプロヴォックスフリーハンズフレキシボイス製品の専用品です。 プロ
ヴォックスフリーハンズフレキシボイスの上に取り付けるだけです(図6)
。 アーチの取り付け位置によっては手動での閉塞が制限される可能性があ
ることに注意してください。
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