注意
麻酔中は亜酸化窒素(笑気ガス)によりカフ圧が上昇/ 下降することがあります。
2. カニューレの取り外し
注意
Fahl
気管カニューレを取り外す前に、気管切開孔バルブやHME (熱湿交換器) といった付属品を最
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初に外してください。
注意
気管切開孔が不安定である場合、または緊急の場合(穿刺的気管切開、拡張気管切開)では、カニ
ューレを引き抜くと気管切開孔がしぼみ(虚脱)空気供給に影響を及ぼすことがあります。 この場
合は直ちに新しいカニューレを使用できるよう準備し、装着しなくてはなりません。 一時的に空気
供給を確保するため、気管開口器 (REF 35500) を使用することもできます。
気管カニューレを取り外す前に、必ずカフの空気を抜いてください。 また取り外しは頭を軽く上に
向けた状態で行ってください。
注意
低圧カフの空気は決してカフ圧計測器を使って抜かないでください。この手順は必ず注射器を使い
行ってください。
注射器でバルーンの空気を抜きカニューレを引き抜く前に、まずバルーンより上の気管領域にある
分泌物や痰を吸引してきれいにします。 意識がはっきりしていて反射運動のある患者の場合は、気
管カニューレのブロックを解除すると同時に吸引を行うことをお勧めします。 吸引には吸引カテー
テルをカニューレ管を通して気管へと挿入します。 それによりスムーズかつ患者に負担を与えずに
吸引が行え、咳き込みや誤嚥の危険が最小限に抑えられます。
それから吸引と同時に低圧カフの圧を抜いてください。
そうすることで分泌物があっても取り除かれ、誤嚥の可能性がなくなります。 カニューレを再度
使用する前に必ず以下の指定に従い洗浄し、必要に応じて殺菌し気管孔オイルを塗布し潤滑性を
高めてください。
粘膜を傷つけないように十分注意してください。
カニューレを再度使用する前には必ず次の規定に従って洗浄し、場合によっては殺菌を行うよう
にしてください。
Fahl
気管カニューレ取り外しのための使用ステップ
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気管カニューレの取り外しは頭を軽く上に向けた状態で行います。 その際カニューレのサイドにあ
るカニューレシールドまたはケースを持ってください (図7を参照)。
気管カニューレを慎重に取り外してください。
外部カニューレ (カフが膨らませてある低圧カフがある場合) は気管切開孔内に残ります。
それには内部カニューレと外部カニューレ間のロックを軽く持ち上げて (親指と人差し指でボタン
を外す) ロックを解除します。 それにより内部カニューレの固定用ギザギザ部分/かみ合わせエ
レメントが外部カニューレのイージーロック (6角形のロック) から引き抜かれます。
再度装着するには内部カニューレを逆の順序で取り付け、外部カニューレのイージーロック (6角
形のロック) に固定してください。
IX. 洗浄と消毒
注意
衛生上の理由および感染の危険を避けるため、毎日最低二回はFahl
洗浄してください。分泌物が多い場合は洗浄回数を増やしてください。
気管瘻孔が不安定な場合は、気管カニューレが外れることから常に気道を保護し、準備したバッ
クアップ用カニューレを挿入のためいつでも使えるようにしておいてください。バックアップ用
カニューレは、交換したカニューレの洗浄と消毒を始める前であってもただちに挿入しなければ
なりません。
注意
カニューレの洗浄には、食器用洗剤や蒸し器、マイクロ波機器、洗濯機やその他類似の機器は使用
しないでください!
必要であれば追加として消毒も含む患者それぞれの洗浄プランは、その必要性について必ず担当の
医師と相談を行ってください。
消毒は通常医師の指示により医学的に適切である場合にのみ必要となります(健康な患者の場合で
も上気道は無菌ではないため)。
再感染の可能性が高い特殊な病症 (MRSA、ORSAなど) がある患者の場合、一度の洗浄だけでは感
染防止のための特別な衛生要求を充分に満たすことができないため、 カニューレを以下に記載され
ている指示通りに化学洗浄することをお勧めします。 担当の医師と相談してください。
注意
洗浄剤や消毒剤が気管カニューレ上に残っていると、粘膜の刺激性炎症を引き起こしたり、その他
の健康を損なう原因につながる恐れがあります。
気管カニューレは小さな穴がいくつも開いた器具なので、消毒時や洗浄時には使用する液体がカニ
ューレ全体にまんべんなく行き届いているかどうかや、カニューレが詰まっていないか特に注意を
払ってください (図8を参照)。
洗浄や消毒に使う液体はその都度新しく用意してください。
気管カニューレをしっかりと
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JA