ノイズ除去のしきい値とモーションアーチファクト防止とのバランスが悪い場合は、 モーションしき
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い値を下げてより多くのモーションをノイズ除去から除外するか、 あるいは値を上げてより多くの
モーションをノイズ除去の対象にするなどの調整を行います。 それでも満足のいく結果が得られな
い場合は、 「 動作推定」 および 「範囲」 の設定を上げてください。
時間的ノイズ除去の利点は、 イメージ内の動きのない部分のノイズの低減にあります。 イメージ
内の動きのない部分のノイズ除去と、 動きのある部分のモーションアーチファクト防止を調整し
て最適なバランスが取れたら、 空間的ノイズ除去を使用して、 イメージの残りの部分のノイズを
さらに除去します。
時間的ノイズ除去のビフォー (左) とアフター (右) 。 イメージ内の動きのある部分の
ノイズが低減していますが、 ディテールとわずかなグレインは保持されています。
「輝度しきい値」 または 「クロマしきい値」 パラメーターを上げ、 空間的ノイズ除去を有効にします。 こ
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れらのパラメーター (デフォルトでリンクしています) を使用して、 イメージがソフトになりすぎないよ
う注意しながら、 最適なバランスになるようノイズ除去を調整します。
空間的ノイズ除去のオプションには、 最良の結果が得られる 「画質優先」 を選択することを推奨し
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ます。 しかし、 このオプションはプロセッサーへの負荷が高いため、 リアルタイムパフォーマンスを向
上させたい場合は 「速度優先」 を選択してイメージを比較してください。
イメージのクロマノイズが輝度ノイズよりも明らかに多い場合は、 輝度ノイズの除去に適したレベル
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で輝度/クロマのリンクを解除し、 クロマしきい値を上げて空間的ノイズ除去を強めに適用すること
で、 イメージ内のカラー斑点に対処できます。
ノイズを視覚的に低減するために空間的ノイズ除去の輝度/クロマしきい値を高く設定する必要
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があり、 その結果ディテールの部分にエイリアスやぼやけが生じてしまう場合は、 「 範囲」 メニュー
で高めの設定を選択することで、 詳細なシーン分析を有効にできます。 結果として高画質のイメー
ジが得られますが、 ノイズ除去の範囲設定を上げるとプロセッサーへの負担も高くなるため、
システムの
リソースが十 分でない場 合はリアルタイムパフォーマンスが低 下する可 能 性
GPU
があります。
ノイズ除去を適切に設定にしたにも関わらず、 エフェクトが強すぎてイメージが不自然になってしま
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う場合は、 空間的/時間的ノイズ除去の 「ノイズ除去ブレンド」 パラメーターを上げ、 各コントロール
セットで適用したノイズ除去と、 ノイズ除去を適用する前のイメージとのバランスを調整できます。
DaVinci Resolveでクリッ プを扱う
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