はじめに
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ネットワークに接続
ATEMスイ ッチャーを大規模なイーサネットネットワークに接続したい場合、 ATEMスイ ッチャーのネッ トワーク設定を
変更する必要があります。 大抵の場合、 コンピューターとコントロールパネルをATEM筐体に直接接続しますが、
場合によっては、 ネットワークを介して接続すると非常にパワフルなシステムが実現します。
工場から出荷された時点では、 ATEMはイーサネットケーブルでハードウェアコントロールパネルに接続できるよう設
定されています。 しかし、 ATEMはイーサネットIPプロトコルをフルサポートしているので、 スイ ッチャーおよびパネルを
ネットワーク上に設置でき、 インターネットがあれば世界中どこでも使用できます。
ここで注意すべき点は、 ATEMをネットワーク上で使用すると、 コントロールパネルとスイ ッチャー間の接続で複雑性
が増すことです。 つまり、 問題が生じる可能性も高くなります。 しかしATEMは、 マルチポート ・ ネットワーク ・ デバイス
に接続して使用でき、 VPN (仮想プライベートネットワーク) やインターネッ ト上でも使用できます。
イーサネッ トで通信するためには、 スイ ッチャー筐体、 Broadcast Panel、 そしてATEM Software Controlパネルを
起動しているコンピューターのIPアドレスを適切に設定する必要があります。 各デバイスで使用するIPアドレスは、 接続
するネットワークのIPアドレス範囲によって決まります。
コントロールパネルを常に安定したロケーションに接続できるよう、 ATEMスイ ッチャー筐体は常に固定IPアドレスが
必要です。 つまり、 使用できるネッ トワーク範囲内で、 フリーの固定IPアドレスを見つける必要があります。
コントロールパネルはDHCPあるいは固定IPアドレスに設定可能です。 一般的にネッ トワーク上で使用する場合は、
コントロールパネルはDHCPを選択します。 するとネッ トワークに接続した際に自動的にIPアドレスが割り当てられます。
複数のデバイスで通信を可能にするためには、 すべてのデバイスが同一のIPアドレスサブネッ トを共有していなければ
なりません。 一般的には、 IPアドレスの最初の3フィールドが一致する必要があります。 また、 各デバイスは固有のIPア
ドレスを使用していなければなりません。
すべてのデバイスで通信するためには、 それぞれに正確なIPアドレスを設定する必要があります。 ATEM Production
SwitcherのIPアドレスは、 USB経由でATEM Setup Utilityを使用して設定します。 ATEM Broadcast Panelは、
DHCPあるいは固定IPモードに設定します。 固定IPアドレスを使用するのであればパネル上でIPアドレスを設定します。
最後に、 使用するコンピューターもネッ トワークに接続していることを確認してください。 その後、 ATEM Software
Controlアプリケーションを起動して、 ATEM Software ControlがATEMプロセッサー筐体と通信が出来ない場
合、 スイ ッチャーのIPアドレスを入力するよう自動的に指示が出ます。 その場合はスイ ッチャー筐体に入力したIPアドレ
スを入力して ください。 これでATEM Software Controlは、 スイ ッチャーを見つけて通信が可能になります。